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プーリ材料は、鉄系では炭素鋼が一般的であり、S45Cを多く使用しています。プーリは歯部研磨ができないため歯形の変形を伴う熱処理は殆ど行いません。熱影響の少ない軟窒化処理は実績がありますが、歯部の耐摩耗性向上の為には硬質クロムや無電解ニッケルメッキを施しています。

又、比較的小負荷の5GT以下のタイプではアルミも多用され、切削性や入手性から主にA2017-T4処理品を使用しています。鉄同様耐摩耗性が必要な場合は、ご要望により、硬質アルマイト処理、無電解ニッケルメッキを施しています。

その他プーリとして使用する材質を下記一覧表に示します。

プーリ材料の特徴一覧表

区分 記号 熱処理(℃) 機械的性質の代表値 備考
降伏点 引張強さ 硬度
[N/mm2] [N/mm2] [HB]
機械加工用
材料
機械構造用
炭素鋼
S45C 焼なまし 345以上 570以上 167〜229 ※1
一般構造用
圧延鋼
SS400 - 215以上 400〜510 - ※2
アルミニウム
合金
A2017-O 焼なまし 70以上 100〜195 45以下 ※3
A2017-T4 自然時効 275以上 295以上 105以下
A2017-T6 人工時効 JIS規格外 - -
A5056-O 焼なまし 150以上 195〜295 65以下
A7075-O 焼なまし 105以上 195〜295 60以下
A7075-T6 人工時効 505以上 295以上 150以下
ねずみ鋳鉄品 FC100 - - 100以上 201以下 ※4
FC250 - - 250以上 223以下
FC300 - - 300以上 262以下
ステンレス鋼 SUS303 - 205以上 520以上 187以下  
SUS304 - 205以上 520以上 187以下
SUS316 - 205以上 520以上 187以下
クロム
モリブデン鋼
SCM415 焼入れ/焼戻し - 830以上 235〜321  
SCM420 焼入れ/焼戻し - 930以上 262〜352
SCM435 焼入れ/焼戻し - 930以上 269〜331
SCM440 焼入れ/焼戻し - 980以上 285〜352
SCM455 焼入れ/焼戻し - 1030以上 302〜363
硫黄および
硫黄複合快削鋼
SUM21 - - - -  
SUM22L - - - -
SUM24L - - - -
成形加工用
材料
樹脂 POM - 61以上 - - ※5
焼結 SMF4030 - -      
SMF5030 - -    
ダイカスト ADC12-F - 185以上   - ※6
亜鉛ダイカスト ZDC10 - -   -  
ZDC12 - -   -
ベリック - -    

※1 機械加工用材料の主力材料。強度・耐磨耗性に優れる。
※2 一部の大形プーリを製作時に利用されることがある。溶接構造等の大型特殊形状時に使用する。
※3 機械構造用炭素鋼より強度的に劣るが、軽量のため主に軽負荷伝動用プーリに用いられる。長寿命・高速回転の性能を要求される場合、表面処理を行うことで対応可。
※4 機械構造用炭素鋼より強度的に劣るが、耐磨耗性等の機械特性が優れ安価であるため、大型の標準プーリに用いられる。
※5 成形加工用材料の主力材料。成形プーリの試作に多用される。
※6 樹脂材料より強度は優れるが、加工性に若干問題がある。


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